家づくりアドバイザー竹田です。
ご自宅でできる
マイホーム取得に向けて「今できること」をお伝えします。
第11回は「工務店・ビルダーの価格帯」について。
前回は「工務店・ビルダーの特長」について、
おさらいですが、地元の住宅会社全般を指します。
会社の規模、認知度、宣伝・集客方法も様々。
会社の数も多いので皆さんが迷うのも仕方ありません。
皆さんが気になる「価格」。
これがホームページに掲載されていることは少ないです。
なぜでしょう?
ユーザーの立場からするととても不親切ですよね。
ちなみに、工務店・ビルダーの立場から説明すると
「決まりきった商品がない、うちは自由設計だから1軒1軒間取りも違えば価格も違う」
「価格だけで高い、安いと判断されてもらっては困る」
「坪単価いくら?とよく聞かれるけど、会社によって坪単価の内容が違うからね・・・」
など、工務店・ビルダー側の意見もあります。
そうなんです、定価がないのが注文住宅なんです。
建売住宅であれば販売価格が明記されているのでわかりやすいですよね。
でも注文住宅は間取りも違えば、使用する建材や設備も違う。
そこで皆さんよく「坪単価」を聞いて比較することがありますが、
この「坪単価」も明確な定義がないのが現実です。
チラシなどでもよく「坪単価〇万円」という表現を見ますが、
小さく「※〇坪以上の場合」とか
「※ただし、地盤調査・改良費用、外構費用、諸経費等は含まず」とか表記されています。
この内容が各社バラバラなんです。
あとは、「延床面積」で総額を割る会社もあれば「施工面積」で総額を割る会社も。
一般的に数字が大きくなる「施工面積」で総額を割ったほうが「坪単価」を安く表記することができます。
※延床面積、施工面積の違いについてはここでは省略いたします
ちなみに、これまで多くの住宅会社のスタッフさんに
「坪単価いくらですか?って聞かれたらどう回答していますか?」と聞くと
「だいたい50万円代、最終的には60万円ぐらいかな」
と回答する工務店・ビルダーがとても多かったです。
地元の会社の半数以上(といってもいいぐらい)はそのように回答します。
最近は50万円を切る会社も少なくなってきました。
一般的に言われるローコストメーカーぐらいですかね。
60万円以上、と回答する会社は
地元の会社のなかでもブランディングがしっかりとできているところや
特殊な工法や素材を使い、商品力に自信があるところですね。
仮に坪単価60万円とすると、35坪の建物で2100万円となります。
※諸費用や付帯工事が含まれていないとこれにプラス〇〇〇万円が必要になります
住宅会社を選ぶ基準として「価格」はとても重要です。
ただし、最終的には間取りや仕様が決まらなければ「価格」はわかりません。
計画初期段階ではざっくりと
「とにかく価格をおさえたい、住めればいいから仕様は気にしない」のか
「安いのは心配、でも高いお金も払いたくない。平均的な価格がなんだかんだで安心」、
もしくは
「ちょっと価格が高くなってもブランドや安心感が欲しい。こだわりたい」など、
ざっくりとでもいいので家に対する価値観をもとに
価格帯の基準を少しもっておきましょう。
洋服や飲食店で例えてみましょう。
身に付けている洋服はどんな基準でお店や商品を選んできましたか?
ランチなど外食する際は、
早い、安いが売りのチェーン店と予約必須の有名店、
どんな基準で選んでいますか?
違った価格帯やカテゴリーのお店、商品を同時に比較することはあまりないですよね?
いろいろな住宅会社の情報を検索したり、見学してきて
「よくわからなくなりました」と迷っている方の傾向として
価格帯、カテゴリー(特長)がまったく違う会社で比較している方が多いです。
たとえば、車で言うと
軽自動車と普通車を同時に比較していたり、
セダンとSUVを同時に比較していたりするようなものです。
価格も違えば、サイズも違う、
「走る」「乗る」という根本的な目的はどちらを選んでも達成できますが、
それぞれの良さもあれば不都合な部分もあります。
家も同じです。
「住む」「暮らす」ということだけで言えば
ローコスト住宅でも十分ですし、建売住宅、中古住宅でも叶います。
ただし、そこに「光熱費がかからない快適な夏涼しく、冬暖かい家がいいな~」とか
「家を建ててからのメンテナンスにできるだけお金がかからない家がいいな~」とか
要望が加わってくると
それによってどんな特長をもつ住宅会社が要望を叶えてくれるか、
それらの住宅会社はどれくらいの価格帯か、というところが具体的になってきます。
そこで第4回に伝えた「要望の整理」が重要になってきます。
いきなり「どの住宅会社がいい?」と手あたり次第で探すのではなく
「要望」があってこその「住宅会社選び」です。
次回は「価格」とあわせてよく質問がある「工法」をもとに
住宅会社の特長について少し詳しく見ていきましょう。
※「要望」がまだ整理できていない方は
先に「要望」を少しまとめておくことをおススメします。
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